スワップサヤ取り(アービトラージ)を徹底解説!今週のまとめ(8/23)

高金利通貨のスワップポイント一覧

FX業者による高金利通貨スワップポイント一覧(8月17日現在)

会社名 豪ドル
(1万通貨)
 トルコリラ
(1万通貨)
南アランド(10万通貨) メキシコペソ (10万通貨)
みんなのFX 23/-23 83/-83 120/-120 110/-110
Light FX 23/-23 83/-83 120/-120 110/-110
GMOクリック(FXネオ) 21/-22 64/-74 110/-110 120/-130
SBIFX 20/-27 65/-70 110/-120 なし
ヒロセ通商 23/-78 85/-115 150/-250 160/-210
JFX 23/-78 なし 150/-250 なし
DMM FX 17/-17 なし 110/-110 なし
セントラル短資FX 12/-27 52/-72 70/-120 140/-140
FXプライムbyGMO 15/-30 83/-113 110/-210 120/-220
アイネット証券 23/-35 85/-102 120/-200 140/-290
外為オンライン(店頭) 10/-40 70/-150 50/-300 70/-150

これら通貨をスワップの高い(赤)FX業者で買い安い(青)FX業者で売るスワップのサヤ取りによる収益を得ることができます。

例えば、南アランドでこの日最もスワップの高いヒロセ通商で買い、スワップの安いGMO クリックで売りの場合、ヒロセ通商から150円の受取り、GMO クリックには110円の支払いとなり、合計で 150-110=40円 のスワップ収益となります。

それぞれの通貨について、最もスワップの高いFX業者で買い、安いFX業者で売る場合のスワップ差額と、同じ条件で1年間運用した場合の利回りは以下になります。

スワップサヤ取りの年間利回り一覧(8月17日時点)

豪ドル トルコリラ 南アランド メキシコペソ
スワップ差額 6 13 40 50
年間スワップ 2,190 4,745 14,600 18,250
証拠金*1 78,545 x 2 54,143 x 2 125,706 x 2 58,740 x 2
手数料相当 110 360 2,000 700
利回り(%) 1.32% 4.05% 5.01% 14.94%

(*1)それぞれの通貨の証拠金は「具体的な運用例」を参照してください。

例えば、メキシコペソでスワップのサヤ取りを行い、同じ条件で1年間運用をすることが出来た場合は、14.9%の利回りで運用することになります。

現在(2019年8月時点)は、南アランド、メキシコペソのスワップサヤ取りの利回りが高い(5%を超える)状況です。トルコリラはサヤ取りの利回りが低下(5%を下回る)しているので、当面は様子見とするのが良さそうです。

豪ドルは、スワップポイントが低下しているのでサヤ取りが難しくなっているようです。来週は別の通貨への入替えを検討します。

運用上の3つの注意点

ここからは運用上発生する3つの注意点について解説していきます。

取引時にはスプレッドによるコストが発生します

スワップサヤ取りの運用のために取引を行うときには、FX業者のスプレッド(売買の価格差)によるコストが発生します。

例えば、みんなのFXで豪ドルを「買う」価格と「売る」価格は異なり、これをスプレッドコスト(手数料相当)と言います。スワップのサヤ取りでは、2社のFX業者で取引を行うため、初期コストとして2社分のスプレッドコストが発生します。

みんなのFXのスプレッドコスト(手数料相当)は 40円(0.4 pips)、DMMFXのスプレッドコストは 70円(0.7 pips)で、合計(40+70)=110円のコストが発生します。1日あたりのスワップのサヤが10円の場合、運用開始から利益が出るまでは、110÷ 10= 11 と、11日間かかります。

スワップのサヤ取りで、12日目から1日あたり10円の利益が出ますが、10日以下で運用を中止した場合は、マイナスが発生します。

スワップのサヤ取りを開始するときには、FX業者のスプレッドコスト、初期コストの回収期間をしっかりと確認しましょう。

スワップポイントの変動に注意

スワップポイントは固定されたものではありません。FX取引市場やFX業者の状況により大きく変動する可能性があります。

スワップポイントが変動すると、期待する利回りが大きく変動します。状況によってはFX業者の変更や運用を中止することが必要となります。

例えば、アイネット証券のトルコリラのスワップポイント(買い)を確認すると、5月1日~9日までが120円、10日~13日が115円、14日~16日が110円、17日以降(~24日)が115円となっています。だいたい115円近辺で推移していますが、スワップポイントが頻繁に変更されていることがわかります。

トルコリラのスワップポイントが5円変動すると、年間損益が1,825円、年間利回りは1.6%変動します。このようにスワップポイントの変動は、運用利回りに大きな影響があります。

FX業者を変更するとスプレッドコスト(手数料相当)が発生することから、あまり頻繁にFX業者を変更することはおススメできません。スワップのサヤ抜きの運用は、なるべく安定したスワップポイントを提供するFX業者を選び、中長期的に安定して運用することをおススメします。

価格の変動などによるロスカットに注意

スワップサヤ取りでは、一方のFX業者で買い、もう一方のFX業者で売るため、相場変動による損失が利益と相殺され、全体でみると価格の変動による損得はありません。

ただし、損失が発生している口座で証拠金不足によりロスカット(強制決済)される可能性があります。

豪ドル円の相場変動によりロスカットとなる場合:
取引内容 損益 損益合計 口座の状況
A社 1万ドル
買い
豪ドル円が円安に
76円⇒80.5円
(+4.5円)
4.5万円の
利益
0円

利益による
余裕資金
B社 1万ドル
売り
4.5万円の
損失
証拠金不足により
ロスカット

豪ドル円をレバレッジ10倍で運用する場合、およそ4.5円相場が変動すると、損失が発生している口座(B社の口座)でロスカットが発生し、保有していた「1万ドル売り」ポジションが強制的に決済されます。

ロスカットを回避し、スワップサヤ取りを継続するためには、利益が出ている口座(A社の口座)から、損失が発生している口座に資金を移動する必要がありますのでご注意ください。

まとめ

スワップのサヤ取りは、FX業者の高金利通貨のスワップポイント差に注目してサヤを取ることで、安定した収益を狙う取引手法です。相場の変動によるリスクはほぼありません。

現時点(2019年8月19日)では、南アランド、メキシコペソのスワップサヤ取りの利回りが高い(5%を超える)状況です。トルコリラはサヤ取りの利回りが低下(5%を下回る)しているので、当面は様子見とするのが良さそうです。

相場状況によっては運用の見直しが必要になるなどの手間はかかりますが、相場変動のリスクを抑えながらも高い利回りが期待できる、スワップのサヤ取りにぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

浦島伸一郎 ジーフィット代表
FXカフェ(Twitter: @FX_CAFE_TOKYO)でシストレロジックを利用した資産運用や、スワップアービトラージについて発信しています。
直近はシストレ(MT4)運用サービス(https://systrade-cloud.com/)の運営と、シストレロジック(EA)の開発などやっています。以前は(1999年~2016年頃まで)金融機関でネット証券サービス、証券決済サービス、債券PTS(米国債、欧州債、日本国債)、FX(外国為替証拠金取引)システムの開発などを行っていました。これまでの経験を生かして、個人の皆様の投資・資産運用をサポートするシステムサービスの提供を目指しています。