〜投資1年目の教科書〜中東情勢と為替の影響を読み解く!

中東情勢は今、かなり混乱を極めた状態です。
中東というと地理的に遠く感じると思いますが、その裏には、アメリカ、ロシアも絡んでいますし、日本でも話題になったトルコリラの暴落も中東情勢に絡んだ政治的な争いから勃発したものでもありました。

<関連記事>
暴落が話題のトルコリラ!今は買い時?今後を読み解く
新冷戦時代がやってくる!?世界に蔓延するナショナリズムと経済

だけど、ニュースで中東の話題が流れているだけでは、裏で何が起こっているか読み解くのはとっても難しいもの。
というわけで、今回は、中東情勢を読み解きながら、為替への影響を解説していきたいと思います。

2011年から続くシリアの内戦

中東情勢で、今、焦点があたっている「シリア」の内戦はいつから始まったのかというと、2011年にまでさかのぼります。
2010年から2012年にかけて「アラブの春」と呼ばれる民主化運動が中東で盛んに行われました。

当時の政権に対する反対デモ運動は、実際、エジプトやリビアで政権を倒してしまうほどの一大ムーブメントを引き起こし、独裁政権である「シリア」にもその流れが2011年にやってきました。

はじめは、独裁政治を行うアサド政権と反政府組織の対立でしたが、ここに様々な国の思惑が絡み、もはや国内だけで解決できる「内戦」ではなくなっているのが現状です。

今の中東情勢の不安定さは、シリアの内政を中心に起こっています。

アサド政権を支援するロシアの思惑

独裁政治を行うアサド政権を支援するのは、ロシアです。
冷戦時代からロシアと友好関係にあるといわれるシリアには、ロシアの海軍基地がありますし、これを維持し、中東でも影響力を維持したいのがロシアの思惑です。

ただ、なぜ、ロシアは中東でパワーを持ちたいのでしょうか?

ロシアは、国産エネルギーで国内需要をまかなえている国であるため、様々な国が狙う中東の石油を狙う必要はありません。

また、シリアはロシアの武器市場であるため、といったこともよく言われますが、ロシアにとってシリアの市場は大口顧客ではあるものの優良顧客ではないとも言われています。

ロシアが中東を抑えたいのは、「南下政策」と「世界の覇権」

シリアは、元々中東におけるロシアの友好国であり、ロシアは、シリアを支援しながらイランとの連携を深めています。

ロシアは19世紀以来「南下政策」をすすめていて、イギリスとイラン支配を巡り激しく対立したこともあります。
一時経済的に困窮して、勢いをなくした時期もありましたが、プーチン大統領の基、現在の帝国主義に回帰していっているロシアは、新たな体制での「南下政策」をすすめているようにも見えます。
そこに、アメリカ・中国までを巻き込んでの、21世紀版の中東での覇権争いが巻き起こっています。

アメリカが中東覇権を握りたいワケ

アメリカがシリアの反政府組織を支援するのは、シリア政府側と友好関係にある「イラン」を見据えての動きと言われています。

現在、中東諸国はすでにイラク・アフガニスタンと駆逐し、のこるは「シリア」「イラン」だけが反米を掲げていますから、ここを押さえたいというのがアメリカの本音でしょう。

では、なぜ、アメリカは中東を押さえたいのでしょう。
よく中東の「石油」を狙っての話と言われていますが、本当のアメリカの狙いは、「ドル決済の持続」です。

アメリカは日本と同じく大赤字国家です。借金経営しているにもかかわらず、未だに国にこれだけのパワーがあるのは、ドルが基軸通貨だからです。

そのため、多くの国が未だに中東の石油に頼っているという市場でドル決済をやめられると、国は一気に転落していくという危機感がアメリカにはあります。

これまでも、イラクのフセイン大統領は石油決済の通貨をドルからユーロに変えたことで、結果、戦争が起こり、殺害されました。

リビアのカダフィ大佐は、石油決済をドルからアフリカの統一通貨を作り、それに変えようとしたところ、殺害されました。

そして、今、イランは、石油決済の通貨をドルからドル以外の通貨に変えてきているのです。

これ、アメリカにとっては、かなり由々しき問題です。
そのために、シリアの内政干渉から、シリアーイランのラインを潰したいというのがアメリカの思惑と言われています。

そして、中国は・・?

一見、この中東の争いに絡んでないように見える中国ですが、中東という地域の断裂は、中国にも深いダメージを与えます。

中国が掲げる「一帯一路」は、南シナ海から地中海沿岸国であり大西洋東岸にかけての「21世紀海上シルクロード」を築き、巨大経済圏を創出することを目的としていますが、中東が断絶すると、その計画が中央から崩壊することになってしまいます。
中東から西にエネルギー資源を輸送する出発点がなくなってしまうことになるからです。

中国がイランを支援し、資源利用権の獲得を狙うのも、こうした一帯一路計画を見据えての動きです。

中国が軍事費を増強し、軍事大国になっているのも、こうした中東が断裂していく状況の中で、海軍覇権の重要性を認識せざる得なかったからともいわれ、これが、アメリカと中国の間に起こっている「貿易戦争」にもつながっています。
<参照記事:ニュースを読み解く!トランプが目指す国作りと為替への影響

まとめ

中東情勢への不安が高まれば、ドルは売られるでしょう。
ドル円で取引をする日本の多くの投資家にも大きな影響があるはずです。
遠くの国で起こっていることも、特にドルを介した投資を行っていると、実は、裏でアメリカが絡んでいるということは多くあるため、影響が来るということもあります。世界の動きに敏感でいると、より次の動きが予想しやすくなるでしょう。

番外編:ほっといてもどんどん資産を作れるシストレクラウド

ほっとけばどんどん資産が増えていくシステムトレードを簡単に行えるシステムクラウドを使えば、あなたに代わって24時間運用ロジックが資産運用を行ってくれますよ!