新冷戦時代がやってくる!?世界に蔓延するナショナリズムと経済

現在、シリアの内戦はじめ中東情勢は今混乱を極めていますし、不安定な朝鮮半島の動きや世界貿易戦争の危機など、世界が激動の時代を迎えていることを肌で感じることも多いのではないでしょうか。

実際、何が起こってもおかしくないような状況が世界各地で進んでいることは確かです。

そして、そうした混沌とした状況には、必ずといっていいほどロシア・アメリカ・中国といった国が表に裏に絡んでいます。

シリアのアサド政権と反政府組織の内戦は、中東での影響力を維持するためにアサド政権を支援しているロシアと、それを面白く思わない反政府勢力を支援するアメリカという裏の対立があります。
また、朝鮮半島の動きにも裏にロシア・中国とアメリカといった対立構造があります。
貿易戦争についても同じで、経済的・軍事的な勢力を拡大したい中国と、今の世界でのパワーを維持するためにそれを阻止したいアメリカという対立構造が明るみに出ています。

・・と、前置きが長くなりましたが、今日は、新冷戦時代の幕開けともいえる現在の世界情勢を開設していきます。

為替を読み解くときに、世界の政治の動きを理解していることは重要ですから、ご自身の投資にもぜひお役立てください。

2018年 新冷戦時代の始まりと言われるゆえんは?

旧冷戦時代は、アメリカとロシアという2大大国の世界の覇権争いでしたが、新冷戦時代は、ここに中国が加わっています。

現在、経済的にも軍事的にも政治的にも世界で発言力を強めている中国は、帝国主義化ともいえる独裁権を固めてきています。今年3月に開催された中国の全国人民代表退会では、国家主席の人気が撤廃され、習近平主席が独裁権を固めてきています。

ただ、そうした帝国主義化を進めてきているのも何も中国ばかりではなく、ロシアも同様です。プーチン大統領は、実質ロシアの皇帝として、独裁権を確立し、国益拡大を推進しています。今後も中国の台頭にあわせて、ロシアも存在感を強めてくると言われています。

それに反発する現主権国家であるアメリカがこの二国の勢力を拡大させないように動いているというのが、新冷戦の表だっている対立構造です。

では、中国やロシアはなぜ帝国主義的な支配を続けるの?

両国に共通しているのは、元々が巨大な帝国だったということです。

中国は17世紀から18世紀にかけて清王朝として、ロシアは、18世紀から19世紀にかけてロマノフ朝として、全盛期を迎えました。
どちらも皇帝による専制支配をしており、民主主義を根付かせることはありませんでした。

こうした歴史的背景があるため、両国とも強いリーダーによる専制支配には馴染みが深いのです。こうした帝国主義に回帰するような政治が今、全盛を迎えているとも言えるかもしれません。
両国が推し進める領土拡大もこうした背景に関連しています。

たとえば、ウクライナに編入していたクリミア半島を、ロシアは、軍を送り込み住民投票を実施した上で、併合しました。
一方の中国も南シナ海の南沙諸島の領有権を主張し、人口島の建設を進めています。
南シナ海の領有権問題は、中国の発言の強さとジャイアンっぷりが目立ち、周辺諸国の反発も虚しく、どんどん推し進めている感が半端ないですよね。
中国は、ユーラシアから中近東、アフリカまでの陸海を結ぶシルクロード経済圏構想「一帯一路」を提唱しています。

以前のソ連も中国も共産主義国として、経済が衰退し、資本主義国である西側諸国の後塵を排してきましたが、旧冷戦時代が終わると経済を自由化し、広い国土や人口の多さなどを武器に強い国力を取り戻すことに成功しました。

歴史的に国が全盛期を迎えていた、帝国主義時代の栄光を取り戻すという目標を掲げることで、国民の指示を得て、独裁政権の求心を高めています。
彼らが帝国主義化を進めているのは、新しいことではなく、過去の栄光時代を取り戻す戦いであるということを頭に入れておくと、両国の政治の動きが理解しやすくなるでしょう。

多極化する世界情勢

ただし、単純な3国の対立という風にわかりやすく語ることができないのが、現在の世界情勢です。
旧冷戦時代は、アメリカとロシアに代表される2極な世界の分裂でした。
しかし、現在の状況は、そうした2極性は消え去り、多極化しているというのが特徴です。
なにより、アメリカ自体が国際社会の中で力を失っているからです。
そして、中国は経済も軍事力も政治的にもよりパワフルになっており、勢力が弱まるアメリカには抑えられないようにも感じられます。
それに西側諸国側であるヨーロッパは経済・政治ともに停滞していますし、インドやブラジル、その他の国も各地で影響力を強めてもいます。

新冷戦時代ともいわれる3国の勢力が今後どうなっていくのか、世界の経済にも影響します。今後に注目していきましょう。